4章:━ヒカルの過去━ (4/4)

中学に入った俺は荒れに荒れた

授業は受けず
喧嘩を繰り返し
気に食わなければ先生にも殴りかかった
勿論同級生や先輩でも男女問わず殴りかかった

窓ガラスを割ったり
壁に穴を開けたり
机やイスを投げたり
ドアを壊したり
気が狂ったように暴れた

その度に施設の伯母さんが頭を下げに来たが当時の俺の心は何も感じる事はなかった


学校に行けば仲間以外の生徒はびびり
避けて通るようにさえなった
先生も授業に出なくても出席扱いにするようになり
テストさえ受けずに済んだ


当然学校には行かなくなり
弱いものから金を巻き上げたり
ひったくりや万引きで金を手にした
非行はエスカレートし親父狩りや集団リンチなどに発展した


金が欲しかった


自立したかった…
また弟達と4人で暮らしたかった…


けれど中学生を雇う職場なんか有るわけもなく最終的に闇職に手を出した


シンナーやジャブを運んだり売り捌く


空いた時間があれば知らない伯母さんに抱かれ小遣いを貰った


金があればそれで良かった

けれど世の中甘くはない


俺はやがて少年院に入る事になった