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8章:−歪んだ愛情表現− (8/8)


それから半年、アタシは誠一郎と一緒か、誰かがいなきゃ外出しなくなっていた。


ニュースで、あいつらが捕まったと聞かされた。
顔が映し出されて、ハッとした。

スーパーで落とし物を拾ってくれた奴と、ぶつかってきた奴で、しかも双子だった。


年齢は20歳…
どおしてそんな若い子が。
人の愛し方、愛され方を知らないんだ。
ずっと両親がいなくて、親戚をたらい回しにされた、とアナウンサーが言っていた。



出所したら、一からしっかり出なおしてほしい。
アタシは一度だけ、収容されてる刑務所に差し入れしに行った。



5年後
アタシが40歳を過ぎ
ポストを見たら、きれいな絵はがきが入っていた。
名前は書かれていなかったけど。

たぶん彼らだろう。
宛名の字が、配達物の時と同じ字だったから。





いろんな愛し方はあるけど、最大に歪んだ愛情表現になってしまっていた。

彼らに良い仲間がいたら、きっとこんな事にはならなかったのかな。



知らない土地で、更正されている事を願う。





アタシたちの海羽は二十歳になり大海は高2になった。
十分分別がつく年齢のはずだし、最小限そう教育したはず。




アタシと誠一郎は今だにラブラブで、毎晩はしなくなったけど週の半分は、子供たちがいなければ…愛し合っていた。



昔と変わらず…。







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…愛のかたち… ©著者:愛希

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