1章:−育児と情事− (2/17)

毎日家族のために家事をして、充実した日々を送っていた。



海羽が時々１人で会話をしたりして、それが少し気になるけど。
大きな病気も怪我もせず、すくすく育った。


相変わらず白やﾋﾟﾝｸの服ばかり着せていた。




誠一郎がまたｻｰﾌｨﾝを始めたから、海羽にもそれなりのｶｼﾞｭｱﾙな服装をする。

ｱﾀｼは手先が器用なのか？洋服は手作りしていた。
海羽が保育園に通ってる間に、洋裁が趣味になり、たまにﾈｯﾄに出したりした。




誠一郎がなぜ音楽関係の仕事についたかと言うのは、ｱﾀｼには『感性を研く事を仕事にしたかったから』とか言っていた。


感性…
海羽が時々鼻歌を歌うのは決まって誠一郎がいる時だったのと、１回聴かせればすぐに覚える特技があった。



親バカだと言われるだろうから、誰にも言わないけど、海羽は何をするにも楽しげだった。

保育園でもかなり良い子らしい。連絡帳にはいつも褒め言葉ばかり書いてあった。


今となって若い夫婦は珍しくないから目立たないし、ｱﾀｼはたいてい年上に見えるみたいだから、違和感なかった。




年を聞かれると驚かれたりする。




『２３歳…でしたか。』みたいな。