1章:−育児と情事− (3/17)

今日も２人が外にいる間ﾈｯﾄに出品するべく、苦手なﾈｯﾄを使っていた。




がきた。
落札してくれた人がいた合図だった。




１つのﾃﾞｻﾞｲﾝを必ず２つ作るようにしている。
生地代に１０００円かかれば５００円ﾌﾟﾗｽして売っていた。


ちょっとした話題になっているらしく、ﾋﾟｯｸｱｯﾌﾟ欄に必ずアップされていた。




それがまたｱﾀｼの魂に火をつけるのだ。
育児や家族以外に何かに没頭していたくなる時は誰にでもあるだろう。

それらになんの不満はなくても。





誠一郎んちはお金持ちだし、誠一郎も十分なお給料を持って来てくれる。

ｱﾀｼがお小遣い稼ぎなんてしなくて良い環境だからこそ自由に出来るんだと思う。



これがまた課題や、仕事となると行き詰まるし。




ｱﾀｼにはぴったりな趣味だった。




ｱﾀｼ『…お。またこの人か。有難いなあ。』



ｱﾀｼ：
いつも有難うございます。２日でお送りします。
何か良いｱｲﾃﾞｱがあれば、ご連絡ください。



ｱﾀｼ『送信、と。』




この、いつもの人
名字しか知らないんだけど長谷川さんて人



どんな人かなあ。





商品を梱包していた。








ｱﾀｼ『おっ。』




の返事が初めてきた。




長谷川：
初めてお返事させて頂きます。
いつも可愛いﾃﾞｻﾞｲﾝの洋服有難うございます。
娘はかなりお気に入りで、アップされるたびに娘と見ています。
父子家庭なので、女の子の好きなﾃｲｽﾄなどがよくわからずにいます。

住まいも、そう離れていないみたいですので、いつかお会いして、娘の買い物など育児の話をしながらいかがですか。





ｱﾀｼ『男性だったのか。お会いして、って…。やあだあ。不細工だったらやだもんねえ。』




そんなような独り言を言いながら、心のどこかに眠っていた何かがわくわくしていた。




ｱﾀｼ『写真でも交換すれば良いのか。』