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亜椰の質問を無視して僕は、机の引き出しから、この日の為に貯めてきた写真を取り出して、部屋の壁という壁に、写真を貼っていった。
その写真を見て、恐怖が限界に達したのか、亜椰が泣き出した。
「ねぇッ…誰なのっ!?なにが目的なのっ!?もうやめてよッッ!!!」
泣き叫ぶ亜椰に、ナイフを突き付けると、亜椰は大人しくなった。
そのまま、ナイフを胸元に下ろしていく。
「…ゃ…、やめ…て」
亜椰の懇願する表情は、興奮する。
今まで、亜椰のこんな表情を見た男は、一体何人いるんだろう。
「…まだ、誰だかわからないの?」
静かな声で聞きながら、亜椰の着ているワンピースを、ナイフで切り裂いていく。
「……とも…や…?」
僕が黙っていると、また亜椰が泣き出した。
「ねぇ…誰?蒼太?」
その名前に、僕は黙り続けることが、できなかった。
「…蒼太って…、遠藤…蒼太?」
僕の言葉に、亜椰が驚いた顔をした。
「…蒼太じゃ…ないの…?じゃあ…拓巳…?」
「…遠藤とも中川とも関係があったの?」
亜椰の口から出てくる名前を聞いていると、苛立ちを隠せなかった。
「もしかして…宮本とも関係あった?」
僕が聞くと、亜椰はハッとした顔をした。
「……皐月…」
そしてやっと、僕の名前を呼んでくれたから、僕も顔を隠していた帽子とマフラーを、外した。
「遠藤、中川、宮本…。トモヤって…誰?」
下腹部辺りまで、切り裂かれたワンピースははだけて、亜椰の白い肌と薄いピンク色の下着が、露わになった。
「僕、トモヤなんて男の相手した覚えないよ」
相手が僕だとわかった瞬間、亜椰の子犬のような瞳が、いつもの冷たい瞳に変わった。
「亜椰は知ってるんだよね?僕がどんなイジメに遭ってたか…」
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