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5章:好きな人 (7/8)

息がうまくできないまま、僕は亜椰に電話をした。




何度か呼び出した後、亜椰の気だるそうな声がした。

「…なに?」

「さっ…の…、メ…」

唇も口の中も、喉も乾いて、上手く声にできない。

「なに?ちゃんと喋ってくんないと、なに言ってるかわかんない」

「……さっ…き、の、メ…、メー、ル」

なんとか言葉にすると、亜椰の大きな溜め息が、聞こえた。

「あのままだけど?好きな人ができたから、もう会えない」

「す…好き、な、人…って…」

「皐月の知らない人、てゆうか…あんたには関係ないから」

亜椰の言葉に、涙と言葉が一気に溢れ出てきた。

「関係なくないよッ!!僕は亜椰の彼氏でしょ!?僕には亜椰を知る権利があるんだ!!亜椰は…」

「ねぇ、声が大きすぎてなに言ってるか聞き取れない、音割れちゃってるから」

亜椰が、冷たく笑う。

「お願い、お願いだから捨てないで…なんでもするから…」

「無理…切るね」

「やだッ!!切らないで!!僕の話聞いてよッ!!」

泣きながら訴えた僕の言葉も虚しく、電話は切れた。
それから何度も掛け直したけど、亜椰は電話に出てくれなくて…僕の目の前は、真っ暗になった。
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青い花 ©著者:壱乎

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