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5章:好きな人
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それから、週に二回くらいのペースで、裕介のときみたいに住所だったり、店の名前や学校の名前なんかと一緒に、相手の名前が送られてきた。
僕は、それを頼りに相手を探して、偶然を装って裕介みたいに誘惑しては、性欲の処理をしていった。
一体、いつまでこんなことを続ければ、亜椰は僕を許してくれるんだろう…。
もう、2ヶ月が経った。
僕と亜椰が付き合ってから、5ヶ月…。
あと1ヶ月で、半年が経つけど、亜椰と会ったのは付き合う前と、マサのときで二回しかない。
亜椰に会いたい…。
ベッドに横たわって、そんなことを考えていると、携帯が一通のメールを受信した。
送信相手は、亜椰。
次は、どこのどんな奴なんだろう…。
この2ヶ月で僕は、男を誘惑するのに慣れた。
男の下心をくすぐる仕草や、話し方は完璧だ。
けど、性欲を処理する行為には、どうしても慣れない。
そりゃそうだろう…。
中学から、高校を卒業するまでの六年間、毎日のように処理してきたけど、慣れることは無かったんだから…。
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