11章:−２年後− (3/3)

ずっと一緒…
この海はｹﾝｼﾞと来た海で、しかも『ずっと一緒にいような』って言われた場所だったのだ。



ｱﾀｼ『海羽？』


海羽が振り向く。
穏やかな、と言うより、大人びた、２歳なのに安心させるような顔で振り向いた。



ｱﾀｼ『海羽もう１回言って、ずっと一緒って』


海羽『？』



言わなかった。
１回だけしか言わなかった。




ｹﾝｼﾞが言ったのか。
また空港に行く。




沖縄滞在時間は６時間だった。みんな疲れていた。




ｱﾀｼ『ｻﾕﾐ、さっき海羽がさ、ずっと一緒って言ったの』


ｻﾕﾐ『まあさかあまだ無理でしょ海羽には(笑)』


ｱﾀｼ『誠一郎、さっき海羽がずっと一緒って言ったよね？』


誠一郎『海羽にはまだ無理だろ寝てたんじゃない？』


ｱﾀｼ『良い言葉覚えたなって言ってたじゃん。』




誠一郎は首をかしげていた。




え…気のせいだったの？





そんなはずない。
絶対言ってた。




でも、まあいっか
ｱﾀｼにだけ言ってくれたんだと思えば。