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10章:−過ちと希望−
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駅から少し離れたあたりに誠一郎が車で待っていた。
駆け足で近寄り窓をノックした。
誠一郎『早かったね。ナナセにはちゃんとアリバイ作ってもらった?』
アタシ『当たり前
悪いけど早く出して。』
しばらくすぎるまで屈んでいた。
誠一郎『大丈夫でしょ、もお。』
ちょうど信号待ちしていて顔をあげると、キスをされた。
誠一郎『会わない日が嘘みたいに長いよ。会えたら早いのに。本当に不思議だ。』
アタシ『うまいんだから。』
今日は八景島まで行く。
軽く旅行、みたいな。
休みなしに喋りっぱなしだった。
心臓が変なだけで、あとは幸せいっぱいだった。
八景島についてからはシーパラでラブラブデートをした。
ずっと手を繋いで。
何回か着信があったのを気付かなかった。
最初の着信から5時間くらい経って
に気付いた。
家からだ。
アタシ
『どしたの?』
母さん
『ケンジくんが…』
アタシ
『ケンジが、どした…の?』
尋常じゃない慌てぶりに、いやな予感がした。
母さん
『今どこ?早く来て。』
指定された病院に急いで向かった。と言っても2時間はかかった。
病院についた時はみんながいた。
家族、サユミ、ゲンキ…
母さん『あんたは…どこにいたのよ…』
アタシは言葉も出なかった。誠一郎は車にいてもらった。
アタシ『それよりどうしたの』
サユミ『ゲンキがケンジと遊びに行くって言ってレンタして出たんだけど…。』
ゲンキを見たら、包帯をしていた。
ゲンキ『相手がでかいトラックで、ギア間違えていきなりバックしてきたんだ…したら、なぜかハンドル切りやがって、ケンジ目がけて…凄い衝撃でさ。』
アタシ『だから何?』
ゲンキ『ケンジ半分つぶれて…救助された時にはぐちゃぐちゃで…』
アタシ『ケンジは今どこ』
ゲンキ『見ない方が良いって…』
アタシは勢いよくケンジがいる部屋に入った。
ケンジはいろんな管が通されていた。
アタシ『ケンジ…』
母さん『もう死んでるのよ…植物なの。』
アタシ『へ…?』
母さん『だから、植物人間なの
』
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