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10章:−過ちと希望−
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アタシ『何、それ…』
母さん『もう目もあけないし、喋れないのよ』
アタシ『そんな事
アタシにだってわかるよ
なんで、なんでケンジなのってことっ』
ゲンキ『ごめんな。あまりにも勢いよくて…一瞬だった。気づいて見たら、ケンジが半分なかった…んだ。』
アタシ『相手
相手はどおしてるのっ』
遠くの椅子にいた。
加害者『すいません…』
アタシ『は?どおしてケンジなのっ?て聞いてんの
』
加害者『いえ…ケンジさんを狙ったわけじゃなくてですね。』
加害者も怪我をしているらしく首にコルセットをしていた。
アタシ『あんたがなんで生きてて…ぶつけられた方があんななのっ
』
加害者『ずっとちゃんと寝てなくて…半分ぼーっとしちゃってて』
隣に警察がいたのも気付かなかった。
警察『居眠りですね。なんて言ったら良いか…。会社の働かせ過ぎみたいで。よくある話なんです。』
アタシ『あんた、何言ってるかわかってんの?あんたのその格好はコスプレか?馬鹿にしてんの?税金もらって大した仕事も出来ないで、その上いけしゃあしゃあとこんな奴の肩をもつわけ?良い身分だねっ』
サユミ『愛希…警察にいくら言っても。ケンジはなんも変わらない…』
アタシ『…えしてよ』
加害者『はい?』
アタシ『返してよっ
この人の未来を奪う権利はあんたにはないんだからっ
』
力尽きて意識を失った。
冬にしては珍しい豪雨で飛行機が飛べないくらいだったらしい。
ケンジの家族が到着したのは1日後だった。
アタシは2日間目を覚まさなかった。
目をあけると誠一郎がいた。
アタシ『夢…?誠一郎どうしたの?』
誠一郎『愛希…2日間寝てたよ。今看護師さん呼んでくるから』
アタシ『なんで…』
看護師さんは点滴をはずしてアタシの検査をした。
アタシ『…。』
誠一郎『気分は?』
アタシ『頭がぐらぐらする。なんでこんなとこにいるの?』
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