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5章:−抱かれていれば−
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木下『ナナセ来て。こちらプロダクション社長の上杉さん。』
上杉『どうも。最近入ったにしては浮いてないね
上玉上玉(笑)』
低い声がまたダンディさを増していた。
カメラマンが来て3人で写真を撮られた。
木下も俳優さんみたいだから目立つよなあ。
俳優さんで言うと西島秀俊?さんみたいな。
蓮に呼ばれて行く。
蓮『あー、疲れた
ナナセは疲れない?人混み』
アタシ『慣れてないんでよくわからなくなってます。』
蓮『もう出会って2時間も経ったんだから敬語なんて使わないでよー
友達でしょ?あ…』
アタシ『ハイ
』
蓮が入口を見ていた。
蓮『若林来たじゃん。』
木下『間に合ったんだね。』
若林は蓮のマネージャーらしい。これまた俳優さんみたいな。
んー。アンニュイな感じで蓮と並ぶと半端ないオーラが出ていた。
若林『木下〜、間に合ったよー。』
木下『姫がご立腹だよ(笑)』
蓮『べっつにー
アタシより大事な何かがあったんだから仕方ないよねえ』
若林『後で話すよ』
笑顔も最高だった。
んー。
玉木宏をもう少し大人にしたような感じだった。
若林『ナナセちゃんかな?はじめまして。宣材は見てたよ、いつも。』
アタシ『はじめまして。』
アタシと蓮はテラスに出た。
11月だと言うのに、まだそんな寒くない。
さっきの上杉さんて人が近づいてきた。
上杉『蓮久しぶり〜』
蓮『あー、どーも
来てたんだあ』
上杉『そりゃ、傷なしのお祭りだからねえ。どれにしよーかなあ、なんて。』
蓮『うわあ
やだやだ、奥さんにまたひっかかれちゃうんだからねえ。』
上杉『二の舞は踏まないさあ(笑)あれからまた強力に売り出されてるな。良かったなあ。俺はナナセちゃんのがタイプだなあ(笑)』
蓮『あ
ナナセは渡さない』
上杉『タイプなんだろ?蓮の
わかるよ、なんか。』
蓮『さすがあ
あげません。傷なしなんで。』
上杉『蓮がいたら手出しなんか出来やしない、またな。連絡するよ。』
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