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7章:マツナガシオリ。 3
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「何でオイラがキミを選んだか、
教えてやろうか」
男の顔に笑顔が戻った。
「………」
岡野は何も言わず、
じっと男を見ていた。
「死にたくなかったんだろ?
だから、
もう一度だけチャンスをあげる。
49日間、
松永詩織として生きてみなよ。
しばらくしたらまたオイラ、
遊びに来るね〜!
あ、そうだ」
゛パチン!゛
男は指を軽くならした。
「…!」
男が指をならすと、
枯れた観葉植物が、
一気に元に戻った。
「じゃあね〜!」
呆気にとられる岡野をよそに、
男は笑いながら、
岡野に手を振った。
「…?」
岡野は見た。
男の背中の帯の結び目に、
黄色い風車が刺してあった。
「…あ…」
男は、
煙のように、
岡野の前から姿を消した。
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