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36章:オカノトユキヤナギ。1 (5/5)

真っ白い蛇が女の背後から勢いよく飛び出してきた。


黒目のない、冷たい目で蛇は岡野を睨みつけた。


…おっと、目が合ってしまった…


急に足の力が抜けて、岡野はそのまま座り込んだ。


まさに、蛇に睨まれたカエルとは、このことである。


蛇は細くて長い舌を上下にチロチロと動かしながら、


岡野に向かって飛びかかってきた。


ほんの一瞬だった。


そこから、岡野の記憶は吹っ飛んでいた。
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