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26章:ヤコウトモミ。2
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「矢向、お疲れ様。
ごめんな急に」
「え…全然大丈夫ですよ。」
強烈な視線を感じて、矢向はふと振り返った。
イナリがニヤニヤしながら、顔を赤くする彼女を見ていた。
…ったく…
矢向はイナリを見ながら苦笑いをした。
「メールありがとう。
小銭入れの件、了解したよ。
矢向明日休みだよね?」
「あ…そうだった…」
すっかり忘れていた。
明日は休日出勤をした分の振替で休みになっていた。
「あたしのデスクの、一番下の引き出しに入ってます。
鍵は一番上の引き出しです。」
「ありがとう。良かった、助かったよ。
ゆっくり休んで。」
岡野からの電話は終わった。
「…んもぉ〜!いじわる!」
「何だよ〜可愛いな、赤くなっちゃって」
イナリは矢向を見て笑った。
「そんなに岡野が好きなのかよ、可愛いなぁ〜」
「…うるさい!」
矢向はイナリを軽く小突いた。
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