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2章:シナモンの誘惑 (2/8)

「私、このワンピース、欲しいです!」

鼻息荒く、私は店員さんに言った。

「ありがとうございます。では、レジにお持ちして良いでしょうか?」

「…レジ?」

私はお金のことをすっかり忘れていた。
こんな素敵な服、3千円で買えるはずないよね。
軽く1万円は超え…

3万円!

想像を遥かに超えたその値段に、私は驚いた。
と、同時に、諦めがついた。
1万円くらいだったら、誕生日プレゼントとして親にねだることもできたかもしれない。
しかし3万円なんて額、今の私にはどうしようもないのだ。

「すみません…持ち合わせが足りなくて。おこづかい貯めて、また来ますね!」
そう言ってそそくさと立ち去ろうとする私を、店員さんが「待って」と呼び止めた。

「これ、シナモンハーツのカタログです。お家で見てみてください。それから…またいつでもいらしてくださいね。」
ニコッと笑って、私にカタログを手渡してくれた。

前言撤回。
私、あのワンピースを諦めきれない。
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ピンクのワンピース ©著者:桃丘やえこ

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