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9章:嫌われ者のあたし
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「先輩っ!おはようございます」
スクールバスから降りた私は照れながらも口早に言った
…そんな記憶がある。
「あー、はよ」
私はこの時間のバスに乗れれば会えるのかななんて思った
「あーそういや君さ、名前何?」
「あ、亜梨香です!」
私は向こうから話しかけてくれたことを嬉しく思った
「へえ。亜梨香ね。髪、なんかついてる」
「え…っ」
先輩の顔が近づいてきた。爽やかな香りがふわっとする
何の香水使ってるのかな?
「ん、とれた」
学校に咲いている桜の花びらだった
「馬鹿みたいだったぜ!髪に花びらのっけてる女」
私、顔絶対赤い。先輩に初めて触れられたから。
こんな笑い方するんだ
普段はクールなのに無邪気で…私は確実に恋をしていた
「馬鹿じゃないですっ!だけどありがとうございました」
私は照れ笑いを浮かべてその場を駆けていった
そんな忘れられない春の思い出
桜の花びらが地面を覆っていたけど、本当に綺麗だったんだ
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初カレは薬中ホスト ©著者:亜梨香
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