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12章:〜募る想い〜
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12章:〜募る想い〜
リョウと過ごす時間が増えるにつれ、アタシはリョウへの想いに気付き始めた。
リョウの事をもっと知りたい…
リョウの傍にもっと居たい…
いくつもの夜を越えて、いつしかリョウはアタシの部屋に来る様になった。
アタシが接客してる時間に着信があったり、待機中に着信があってBGMが届かない場所に移動して電話に出たりする事が多くなった。
アタシは遅番半分、早番半分のシフトに替えてもらった。
リョウ:ただいま(笑)
アタシ:おかえり(笑)
今開けるね!
オートロックを解除する。
-ピンポーン♪-
アタシ:はーい!
-ガチャッ-
リョウ:よっ!ひさしぶり(笑)
アタシ:(笑)
リョウ:あ゛〜!疲れた〜!
部屋に寝そべるリョウ。
アタシ:随分お疲れやない?
何もないけどゆっくりして下さいな(笑)
リョウ:しかしエリの部屋落ち着くなぁ…。
アタシ:何でかな(汗)
よく言われる(汗)
内装は真っ白。
カーテンは真っ赤。
寝具はヒョウ柄。
フローリングに敷いてあるラグは草原を思わせる様なリーフ柄。
とても落ち着ける部屋とは思えないが、あの時のアタシにはこの、いかにもなギラギラした部屋が落ち着けた。
リョウ:だいたい何かヤラシイよな。
起き上がりながらリョウが言った。
アタシ:あはは!
リョウ:なぁ…エリ、傍に来いよ…
アタシ:待ってよ(汗)
リョウ:いいから、おいで…
―ドキッ―
アタシ:あのさぁ…その"おいで"ってヤメテくんない?
リョウ:なんでよ(困)?
アタシ:ヤバイんだわ(汗)
何かアタシの中で、リョウの"おいで"は表面麻酔なわけよ。
リョウ:訳分かんねぇ事言わずに、ココに"おいで"(笑)
アタシはリョウの隣に座った。
リョウが肩を抱き寄せた。
抱き寄せた方の手で頭をポンポン…
アタシ:なに?!
リョウ:あはは…なんとなく(笑)
アタシ:何か飲む?
何がいい?コーヒー?お茶?
あ、御飯は?食べた?
何でもいいよと言うリョウにコーヒーを出した。
アタシは焼酎で(笑)
リョウ:サンキュー!
俺にはコーヒーで自分は酒か(汗)
二人して笑った。
アタシ:だってリョウさん車やん。
帰るでしょ?!
リョウ:帰れってか(笑)
コーヒーを飲み終えた時、
リョウ:よし、シャワー貸して〜(笑)
リョウはバスルームへ消えた。
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波瀾万丈底辺人生 ©著者:ペリドット
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