1章:恋 (11/11)

愛が欲しい。


｢翼、寝たの？｣

｢･････まだ｣


それ以上の言葉は特に無くて、あたしは天井を見つめてた。


翼はそんな私を抱き寄せた。


思わずこの胸に飛び込んで泣きそうになった。


｢お前が寝るまでは起きてっから。｣


クリスマス。
もしも私達が出会ったのがこの日じゃなければ
二人はただのすれ違う他人だったかな。


特別な日の優しさと温もりは、たとえ愛が無くても愛しい。


私はあの頃
愛を探してた。

そんな時に
あなたに出会いました