咲『きついよ〜』


母『ｷﾂｸしないと。シホﾁｬﾝもこっち来て。』


私はシホと実家行って
母に着付けてもらった。



母『咲とシホﾁｬﾝが成人なんて早いね』


咲『あー歳とった〜』



母『できた。何言ってるの〜まだまだ人生は長いんだから。さて髪早くやりなさいよ！』



母はどんな時でも
優しい。


私を一人で
育ててくれた。


安いスーパーの
パートをして
家計を支えた。


私は親孝行なんて
してない。

自分勝手な事ばかりして
誰にも迷惑かけてない！
と生意気な事ばかり
言ってた。


私がいない間も
母は私を思ってくれた。


成人式の写真を
前撮りした日。
実家に呼ばれ朝早く
渋々行った。

母が奥の部屋から
箱を持ってきた。

咲の着物。
ずっと黒がいいって
言ってたの
覚えててくれた。


私は母の言った事
何を覚えてるだろう。


誕生日すら
連絡してない。
私の誕生日には
いつもMailをくれた。


一人で誕生日過ごしたと
思うと涙がでる。


少しは私からMail位は
来るかな…と
思ってたかな。。。


あんなに
私を支えてくれた人。
私を世界で
１番心配してくれてる人。愛してくれてる人。


私には兄弟、姉妹は
いない。
母親が死んだら私
一人。

将来旦那になる人も
友達も結局は他人。


お母さん
ありがとうございます。

いままでも
これからも又
こんな娘だけど
宜しくお願いします。









咲、シホ
『いってきまーす』


母『気をつけてね〜』



私達はタクシーで会場に
向かった。