咲『私今あがるから
ちょっと待って〜』

直『何であがるの？だってシホチャンが咲呼んでるよーって！しかも優とラブラブしてるから居場所ないしさぁー！入るよ〜』

咲『ちょっちょっと待ってよぉ〜』

慌ててタオルで
体を隠した。
入浴剤で体は見えないけど一大事だ！

ガチャ…………

咲は後ろを向いていた。
直がどんな格好を
してるのかわからない。

直『はい！これ』

咲『キャ…』

肩に冷たいビールを
乗せられた。

咲『ありがとう……』

直『寒いから俺も
入っていいかな…』

咲『ぬるいよ…お湯入れるね。』

直『入れなくていいよ。
ぬるい方が長く
入れるから』

咲『そっか。ビール飲むかな…』

咲は少し酔いが
冷めてたから
酒の力を借りたかった。
プシュ

直『乾杯〜』

ザブーン
直が入って来た。
お湯が流れる。
私はまだ後を向いている。
直『乾杯は？』

咲『乾杯』

直『後向いたまま？』

咲『…………』

直『乾杯』

咲『…………』

直『俺じゃまだった？
一人で入りたかった？』

ちょっと怒り口調で
言われた気がした。

咲『違うよ。嬉しいんだよ。恥ずかしいだけで』

咲はビールを一気に
飲み干した。

直『じゃ〜もー少しなれたらこっち見てくれる？』

咲『うん…』

直『さっきシホチャンと
入った時も後ろ向いてたの？』

咲『まさかぁ〜シホとは
もー何回も入ってるから
大丈夫〜』

直『女の子二人でお風呂？何してるの？』

咲『何って話しだよ〜
恋愛の話しとか〜』

直『Ｈな話しとか？』

咲『たまにね〜私経験ないから、わからないけど』

（ばれたかな？）

ドタドタ…

シホ
『咲ビール置いとくね』

咲『ありがとう〜』

きっと酔えない私を

気遣ってくれたのだろう。
でも私は酔っていた。

直がビールを取って

私に渡した。

直は前を向いていたが

横を向きだした。

私の横顔を

ｼﾞｯと見つめている。

視線を感じる……

私は目だけ横を

向けて様子を見た。

直『目合っちゃった』

直は優しく笑った。

咲『うふふ〜合っちゃったね〜』

又私は黙って正面を見た。
その時
私の両脇に直の腕が
入ってきて
アッと言う間に
あぐらの上に乗せられた。
ドキドキドキドキ…