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9章:春 (2/12)


雪も降らなくなって、コートはまだ着るけれど、

春、

暖かい日差しの中、車の前で煙草をふかす後ろ姿を見つけて頬がゆるんだ。

「おはようございます、」

横に並ぶと、きゅっと口元を上げて笑う。

「おはよ、」

天気いいねぇ、とおじいちゃんみたいな台詞を溢し、あたしは頷くだけだった。

「樹里ちゃん薄着ー、」

「だってもう4月だし、」

「まだまだ寒いよ、この街は、」

静かに煙を吐き出す横顔を見ながら、あたしも煙草に火をつけた。

「俺さ、ちょっと今さら後悔してる」

「何をですか?」

「樹里ちゃんに煙草あげたこと、」

こちらを見ながら、困り顔で笑った。

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CASTER ©著者:樹里

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