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8章:ソープ
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「だって、」
もう居ないのに?
まだ、ここに残しておくの?
いつまでも、ここから抜け出せないまま、
いつまで、いつまで、
「…………、」
「なに?愛の友達?」
怪訝そうに眉を寄せながら、男がこちらをじっと見つめた。
「あの子さ、未成年だったの、ここで働いてるとき」
知ってる。
「まぁ、それは良いんだけど、
客がさ、愛が前に制服着て歩いてんの見たらしくて、掲示板に書き込んだの。したら一気に広まって、」
「…………、」
「うちの店は20歳から勤務許可降りるから、」
「……知ってたんじゃないんですか、」
「なにが」
「この人が、未成年だって」
ああ、と
なんでもないように男が笑う。
「知ってたってかね、気付いてたよ。けどあえて何も言わなかった」
「なんで……、」
「そういう世界なの、ここは。てかさ、」
に、と男の白い歯が覗く。
「あいつ、死んだってマジ?」
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