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8章:ソープ (2/5)


あたしは
間違っているのかもしれない。

ただ、これ以外の道はないって思う。

痛みも、苦しみも

その人と同じものを背負うことなんて出来るはずがない。

あたしは、思い出す。

嬉しそうな笑顔、優しい目元、長い茶髪、腕に刻まれた黒く太い、鎖。

愛、

と、あたしを呼ぶ柔らかい声を思い出して、

「樹里、」

空を見上げる。

曇り空

青空なんて見ることはできない。

まだ、鮮明に思い出せるあの夏が、眩しい光とともにあたしを突き刺す。

あたしはあの人を忘れない。

けど、

記憶は所詮創造物でしかないから、いつかは忘れてしまうのだろう。

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CASTER ©著者:樹里

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