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6章:瞳 (2/16)


例えば、昨日の夜にかかってきた、母親からの電話。

『誕生日おめでとう』

待機所のアパートから抜け出して、慌てて出た電話の向こうからは、懐かしい母親の声。

「え?」

『やぁだ、あんた、自分の誕生日も分からないの?』

「あ…、ううん、大丈夫」

何が大丈夫なのか、

適当な相槌を打ちながら、もう年も明けるな、なんてことをぼんやり考えていた。

今年もあと、残すところ1日。

『あんた正月、帰ってくるの?』

「うーん、と、」

大晦日は店が休みだし、特に予定もないし、帰ろうと思えば帰れる。

けど、正月は3日から店が始まるし、もう出勤予定も入れてしまったし、

『帰るんなら誕生日のケーキ用意するし、早めに連絡よこしてね?』

母親の優しい言葉に、じんわりと心が暖まるような気がした。

けど、

それと同時に沸きおこる、
罪悪感。

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CASTER ©著者:樹里

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