ホスト,キャバ,風俗等のちょっと大人の無料ケータイ小説!PC,スマホ、ガラケー全対応!

5章:枷 (3/7)


「ずっとここに居たんですか?」

「まさか!本屋とかドトールとか駅前ぶらぶらしてた」

にこにこと笑い、あたしの顔を下から覗き込むようにして見つめる。

「そろそろ愛ちゃんが来る時間だと思って、ここで待ってたんだよ。」

あの日から、
仔猫を埋めたあの日から、皆瀬先輩はこの公園に来る。

あたしがここを通ることを知って。

「………、」

「あは、照れてる、」

生徒手帳を、返しに行った。
あの日この公園に忘れていった生徒手帳。

3年生の教室に行って、ドアから顔を除かせると、皆瀬先輩はすぐにあたしに気付いて、

「昨日の!」

と、席から立ち上がり、嬉しそうにぶんぶん手を振った。
それから駆け寄ってきた先輩に手帳を渡すと、何回も「ありがとう」と言って、「今日も公園に行く?」と聞いてきた。

「帰り道です」と言うと、きょとん、とした顔をしてからまたにこにこと笑い、「分かった」と頷いて、

それから、

それから先輩は頻繁に公園に来るようになった。
46 /235

※この小説を友だちに教える⇒メール

いいね LINEで送る

CASTER ©著者:樹里

夜のケータイ小説サイト「ホスラブ小説」
PC,スマホ、ガラケーで全ての機能が利用できます!

Copyright © hostlove.com All Rights Reserved.