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4章:クリスマス
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24日、25日は客にプレゼントを渡せと加藤さんから助言を受けた。
「お返しは指名で、って言っときな。」
そう言われて渡されたのは、チロルチョコが3つ、小さな袋に入れられ、可愛らしくラッピングされているもの。
他にも、栄養ドリンクや飴玉が入れられている袋もあった。
「これ、加藤さんが作ったんですか?」
「まぁね!」
「半分以上私が作りました」
グッと得意気に親指を立ててみせた加藤さんの後ろで、沢井さんが呆れたようにそう付け足した。
「私がラッピングしたんですよ、って言うんだよ?」
沢井さんの言葉にこくりと頷くと、つまらなそうに加藤さんがため息をついた。
「こんなに用意したのに、今日は電話鳴らねぇなあ」
24日、
クリスマスイブ、
夕方の繁華街は賑やかなのに、事務所の電話は鳴り響かない。
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