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3章:世界の外側
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深く深く掘った穴に、猫をそっと入れてあげ、穴の横に積まれてあった土をかけた。
顔の前で丁寧に両手を合わせたその人は、自分の手を見て
「汚い!」
と何故か楽しそうに笑った。
「手、洗いましょう」
水道を指さすと、素直に頷いて立ち上がり、あたしの後ろをついてくる。
自分と同じスカートに、今さらながら同じ学校だということを知った。
「何年生?」
「1年生です」
「あたし3年」
泥だらけの手を入念に洗いながら、ちらりとその人の腕が目に入った。
黒い、太い鎖が、華奢な腕に巻かれてある。
しかし、
白く細い腕に巻かれた、あまり似合っているとは言えないアクセサリーは、よく見るとアクセサリーではなかった。
その黒い鎖は、
肌に、描かれていた。
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