ホスト,キャバ,風俗等のちょっと大人の無料ケータイ小説!PC,スマホ、ガラケー全対応!

2章:ブラックライト (2/10)


いかにもって感じの人工照明。

青白い光に照らされた体。

ブラックライトって、どうして体が汚く見えるんだろう。

客に言わせれば「エロイ雰囲気」を作り出す照明を、あたしはどうしても好きになれない。

「樹里ちゃん、あと時間どのくらいかなぁ?」

隣でおとなしく横になっていた客がむくりと起き上がって、あたしの機嫌を窺うような声を出す。

そんな声出さなくたって、抜いてほしいならいくらでも抜くのに。

どこか冷めきった頭のあたしは、それでもきょとん、とした顔をしてみせる。

「んー、たぶん20分ないくらいかなぁ?」

「じゃあ…」

「もう1回抜けるね?」

言葉を遮り、にっこりと笑う。

目の前の男から、おねだりの言葉なんて聞きたくなかった。

だらしなく頬を緩める客を、ぼんやりとした視界のなか、見つめる。


この仕事をしてから、コンタクトをやめた。

あたしの世界はひどく不鮮明なものとなった。

9 /235

※この小説を友だちに教える⇒メール

いいね LINEで送る

CASTER ©著者:樹里

夜のケータイ小説サイト「ホスラブ小説」
PC,スマホ、ガラケーで全ての機能が利用できます!

Copyright © hostlove.com All Rights Reserved.