ホスト,キャバ,風俗等のちょっと大人の無料ケータイ小説!PC,スマホ、ガラケー全対応!

1章:樹里 (2/7)


「名前どうしようか?」

「え、」

「名前、仕事用の名前。」


向かいに座った男は、ボールペン片手にあたしを眺めていた。

夕方4時の喫茶店。
繁華街のまんなかにあるこのカフェで、面接。

「2文字のが可愛くない?まき、さら、ゆう…」

となりのテーブルに座る主婦っぽい女性と目が合い、すぐにそらした。

風俗の面接をしているなんて、きっと誰も気付かない。

「あの、」

「なに?」

「あたし、採用ってことですか?」

「ああ、うん。嫌?」

なんでもないように笑う目の前の男。
まだ、名前も知らない男。


「なに、やっぱり怖くなった?」

はい、と差し出されたのは履歴書。

持ってきました、と事前に用意しておいたものを渡そうとすると、なんだか面倒くさそうな目をされた。

「いいよ、いらないから」

「え、」

「この業界にはそれ専用の履歴書がある。だからいらない。それ書いちゃって」

「…はぁ、」
2 /235

※この小説を友だちに教える⇒メール

いいね LINEで送る

CASTER ©著者:樹里

夜のケータイ小説サイト「ホスラブ小説」
PC,スマホ、ガラケーで全ての機能が利用できます!

Copyright © hostlove.com All Rights Reserved.