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13章:変化 (16/16)


自販機の横にある灰皿に、ぐりぐりとタバコを押し付けた。

ヤニ臭くなった手で、もう一本タバコを取り出し、口にくわえる。

イチイさんの吐き出す煙の香りにクラクラしながら、大きく息を吸い込んだ。

「これ吸ったら、帰ります」

「うん、気を付けてね」

「すぐそこなんで、」

「そっか」

じゃあ部屋の電気つくまで見ててあげる、なんて、ストーカー予告をしながら笑った。

「…あの、」

「うん?」

「や、送ってくれてありがとうございます」

「いいえー」

自販機の灯りに照らされて、イチイさんの肌は一層白く見える。

「明日も、仕事ですか?」

「うん。遅番」

「そうですか」

「誘わないの?」

「え?」

「家寄っていきませんか?って、」

「……また今度」

そう言うと、イチイさんが楽しそうに笑った。

残念、

と、まるでそんなこと思ってもいない笑顔で。

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CASTER ©著者:樹里

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