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3章:声
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電話でしか聞いたことのない声が
すぐ隣から聞こえる。
涼はすっと
私の手を握り…
ビックリして振り向いた私を優しい顔で見つめていた。
初めてまともに目が合って
ドキッとしてまたうつ向いてしまった。
顔が見れない。
絶対聞こえてるだろうと思うほどドキドキが止まらない。
こんなこと今までなかったのに。
男には慣れてるつもりだったのに。
涼に出会ってから初めてのことばかりで
これはきっと…
私の初恋なんだと思った。
涼の優しくて甘い声は
強がりで可愛いげのない私を
可愛い女の子にさせてくれる魔法のようなものかもしれない。
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