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14章:動機 (1/6)

14章:動機





『蓮君の番…?』



高岡刑事が恭介を見た。




恭介さんはゆっくり高岡刑事に近付いた。




『オッサン。ここに居てくれてありがとうな。あんたのお陰で事は簡単に進むぜ。』





恭介さんはそう言うと
高岡刑事を足で踏みつけた。




そして幸恵に言った。



『幸恵。俺はオッサンと話がある。お前は蓮に話してやれ。』







そう言うと恭介さんは
高岡刑事をVIPから引っ張り出した。



『高岡さん!』



俺は思わず声を上げた。




幸恵はゆっくり俺の頬に触れて


『大丈夫よ。殺したりしない。』





と言った。



俺は恐怖で体が震えていた。

殺される。


殺されるという恐怖は
これ程までに恐ろしいのか。


一思いに殺してくれ

そう思っても簡単に殺してくれない異常殺人者に被害者はこんな恐怖と願望を抱いていたのか。


自分が追い求めたテーマの結果を、身を持って体感した。



幸恵はニッコリ笑っていた。



『怖かったね。そりゃ怖いよね。大丈夫よ。恭介はあんたにもうそこまで怒りを感じてない。この数時間で大分復讐できたって実感してるのがあたしには分かるの。』



『復讐だと?俺が恭介さんに何をした?』




『最初から話してあげるから。』



幸恵は深呼吸して話し始めた。



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不気味なお客様 ©著者:灰 ライカ

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