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1章:アフター (3/5)

その頃、さっきまで一緒に飲んでいたえりなとレンは、麻布のダーツバーにいると言う。


えりなが酔っぱらって電話をしてきたのだ。


(来いってこと?まぁ、ハヤトと二人も飽きたしダーツも久々だし行っちゃおうかな…)


さっそく私はハヤトを説得し、バーを足早に出た。


外に出ると、小雨だった。



ハヤトはお気に入りの海外の煙草に火をつけながら、ジャケットを無言でかけてくれた。



まさにホスト。

ベタ過ぎて、私は少しだけ間をおいてから笑った。



ハヤトは酒が強い。



なので、まだ全然酔いがきていない。私は結構弱い。既に大分酔いはきていた。


タクシーに乗り込むと、自然とハヤトの肩にもたれ掛かっていた。



恥ずかしさやドキドキはなかった。あったのは、安心感と抜群の心地好さ。


ハヤトの香水の匂いと、煙草の匂いとが微かに届いた。


ウトウトしかかっていると、ハヤトにデコピンをされて目を覚ました。


何ともロマンチックとはかけ離れた姫のお目覚めだった。


ハヤトとは、最初から"こんな感じ"だった。

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誰かの為に〜ハヤトと私〜 ©著者:rina

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