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5章:パーティ (1/11)

5章:パーティ

太陽が雲の合間から見え隠れしていた時間はあっというまに過ぎていった。



私達は金色の夕日が沈みかかる頃にやっと部屋から出て、人の気配のするリビングに近づいて行った。



そこには6、7人の人がいて乾杯を繰り返していた。


背伸びをして見回すとパールが背の高い女性と親しげに話しているのが見えた。


ブルーと一緒に近づいて行った。



「あなたがイヴね」



セクシーな低い声でそう言うと、片手を差し出した。


「私はココ、パーティにようこそ」



長い睫毛をしばたたかせながら見つめる瞳と長い黒髪が似合う女性…ではなくハスキーな声と手の大きさはどう見ても立派な男性だった。



私はココの手を握りながら、曖昧な笑みを返した。



「そんなに怖がらないで。ここは、楽しむための場所よ。誰もあなたに噛みついたりしないから、大丈夫」


「心配ないわよ、最初は誰でも緊張するけどきっと夢中になるわよ」とパールが私の腕を軽くつついた。



その声は温かかったが、何かを企んでいるようでもあった。



私はブルーを探した。



彼は大きなソファに座り寛いでいるように見える…



私と目が合うとブルーが手招きをしたので、ほっとして駆け寄り居心地のいい腕の中におさまった。



「私達はこれからどうすればいいの?」



「酒でも飲みながら、お喋りしていればいいのさ。
そろそろファイヤーもサムも来る頃だよ」



「みんな、本当の名前は言わないの?」



「そのほうが楽しいでしょ?
ワタシ達がここでしていることは現実でしていることとは無関係よ。
架空の名前を使うことで現実との距離感がたもたれるの。
みんながなりたい自分になれるのよ、ここでは」



いつの間にか私の後ろに立ったココがそう言った。
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アレグロ ©著者:椎名

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