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3章:イブとマドカ (1/10)

3章:イブとマドカ

ブルーと会う約束をした週末になった。



マドカは心配した友人に



「危険だから迂闊に近寄らない事」と約束したことを思い出していた。



ところが、いざ当日になるとすっかり忘れて…



普段より早起きしてシャワーの下に立ち入念にシャンプーをして、身体も洗った。



丹念にボディローションを身体中にすり込み、鏡に映る姿は…



マドカとは違って見えた。


『あれだけいろいろ話しもしたし…危険なんて…嫌な感じだったら断わればいいだけじゃない…』



手持ちの洋服の中で一番のお気に入りのワンピースを着て、普段は使わないオーデコロンを耳たぶにつけてみる。



『ブルーは私を気に入ってくれるかしら?』



独り言を心の中で呟きながら、鏡の前を通り抜けようとして映った女性は…



マドカではなく…



イブだった。

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アレグロ ©著者:椎名

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