3章:ただひたすらに (5/10)

もし
輪廻転生が
本当にあって
前世のカルマを背負って
今世で生きているなら
あたしは前世で
よっぽど悪い事を
したのかもしれない。


そんな考えが時々
頭をよぎる。


母の死から
あたしは本当に
変わってしまった。



淡い期待はモチロン
夢さえも
見なくなった。


閉ざした心を
さらに閉ざし
母の死で
砕けた心を
直そうとしなかった。


人間としての
感情を
闇に閉まったのだ。


心の奥底に

深く

深く

二度と出てこないように…