<AM0:15>

仕事が終わり俺はすぐに彩さんに電話をした。

「もしもしトオルかい？」
俺からの電話がある事を知ってたかのようだ。

「つーか、あんた俺からの電話待ってたろ!?
梓に何言った？」

「そりゃあ、30分前まで梓ちゃんと話てたからねえ。
それより別れたってどういう事なんだい？
自分の全てを懸けるほど大切な女なんじゃなかったのかい？
梓ちゃんに聞いても自分が悪いの一点張りだったよ。
何があった？」
全く相変わらず一気に捲ってくる人だな。

「大切だから別れたんだよ。
とりあえず梓に何話したか教えてくんないかな？」

「何って…
トオルとあたしの件以外は殆ど話したよ。」

「優香の事は俺が話したけど…
文の件も？」

「ダメだったかい？
どーせ、あんたはまた文の時みたいに格好つけたんだろ？
梓ちゃんにも知る権利はあると思うよ(笑)」
知る権利ってどんな権利だよ。この人絶対楽しんでるよな。