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51章: 【運命のヒト】 (1/3)

51章: 【運命のヒト】

家に帰ると部屋の中にダンボール箱が並んでいた。
自分が言った事とはいえ寂しさがこみあげる。

「だいぶ片付いたでしょ。
あとは明日細かい物片付けて宅急便呼んで送れば終わりだよ…」

「ふーん、そっか。」
それだけ言うのが精一杯だった。

「あれっ?ミーちゃん何してんの?
ダメっ!そこで爪研ぎしたら!
あー他でもしてるし…」

「猫の本能だからしょうがないよ。」

「でも普段はこんな事しないのに…
あー!!またーダメだってばー」
アリスは又違う箱で爪研ぎを始めた。

「箱ボロボロにしたらお前がここに居ると思ってんじゃねーの?
そうなん?アリス?」
俺がそう言うとテレビの後ろに隠れてしまった。

「ミーちゃん?そうなの?
でも、アズが悪いの…だからゴメンね。
おいでミーちゃん。」
そう梓が呼ぶとアリスはテレビの後ろから出てきて梓の膝の上に乗った。

「ゴメンね…ミーちゃん。
ゴメンね…」
梓はアリスを抱きしめて泣く、アリスは梓の頬を伝わる涙を舐めてる。
客観的に見ると俺だけが悪者だ。
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