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30章: 【フェイク】
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30章: 【フェイク】
俺は翌日いつもより早く目覚めた(といっても11:00ぐらいだが)
梓は薬が残ってるのか疲れてるのかグッスリと眠っていた。
プレステの電源を入れテレビを点けると梓の横で寝てたアリスが俺の脚の上に乗ってきた。
「トオル…」
12時過ぎに梓が目覚めた。
「ん…?」
「抱っこして…」
「どした?」
布団に入って腕枕をする。
「なんだかは覚えてないけど怖い夢を見た気がする…」
「口開けてグッスリ眠ってたよ(笑)」
「そんな事ないよぉ。」
「あっ!?そういえば…
はい。これ。」
俺はテーブルの上に置いてあった50万円を梓に差し出した。
「えっ…何これ?」
「慰謝料みたいなもんじゃねえかな。
お前のだよ。まぁ金貰ってもしょうがねえだろうけど、くれるっつうんだから貰っとけば?」
「アズがもらっていいの?」
「俺が貰ってもしょうがねえだろ?」
「でも…助けてくれたのはトオルでしょ。
じゃあ半分こしよ。」
「いいよ。お前が貰っとけよ。」
「でも…」
「わかった。じゃあ約3分の1の15だけ貰うよ。」
そう言って残りの35万を梓に渡した。
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