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4章:私とリョウとマヤ
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「離してっ、嫌!離してぇえっ」
数人の男に取り押さえられたマヤが、VIPルームの外へ運び出される。
店内にマヤの悲鳴がこだました。
「レイさんっ!」
意識が朦朧としてまた倒れかかった私を、誰かが抱き留めた。
…リョウ…?
酸素不足で、目に映る景色が霞む。
「レイさん、レイさん!
大丈夫ですか!?しっかりっ」
視界にぼんやりと映るのは、やっぱりリョウだった。
「…リョウ、くん?」
「ミナミさんから聞いて、
慌てて飛んできました!
ゴメン、俺がっ…俺が巻き込んだ!」
リョウがギュッと私の体を抱き締めた。
くらくらする頭。
リョウの匂いがする。
その後ろからミナミの声が聞こえた。
あぁ…ミナミが心配して泣いてる。
大丈夫。
ミナミ、私は大丈夫だよ。
そこで、私の意識は途切れた。
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無題 ©著者:柚木
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