8章:―裁判― (2/7)

入院してる間
声の出ない私は不思議とバーチャルな人間とは喋る事が出来た


実在の人物に代わりないが
ネットと言うフィルターで
心が楽になった


そんな頃
たまたま発見したチャットルームで私は『由佳』と言う子と仲良くなった


彼女は北海道出身の17歳


彼女にはなんでも話す事が出来たが病状は悪化するばかりで逃れる様に


毎日彼女と電話した


一部始終を話した私に彼女は裁判を切り出した


私もずっと考えてたが自信がなかった


私はまだ身内とバーチャルの人間としか会話が出来ない


不安は広がる一方だった