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7章:〜過去〜 (1/33)

7章:〜過去〜

小学校に上がってすぐの頃の記憶。


幼い頃はヤンチャ坊主だった俺は
よく近所のガキ大将と喧嘩をしていた。


勝負はもちろん、素手での殴り合い。


結果は五分五分で、勝敗が着かなかった。


そんなある日、ガキ大将が仲間を連れて
俺を呼び出し、ボコボコにした。


悔しかった俺は、怪我が治ってすぐに
一対一の決闘を申し込んだ。


怒り心頭の俺は…決闘の最中自我を失った。


気がつくと、ガキ大将はアザだらけで
俺の目の前に横たわっていたのだ。


自分が怖くなって、急いで家に逃げ帰った。


その後、ガキ大将は病院に連れて行かれ、
大事には至らなかったそうだ。


その日から周りの男の子達は俺に対して
喧嘩を挑んでくる事は無くなった。


小学校二年生の時、親父の仕事の都合で
今住んでいる街に引っ越したのだ。


幼い頃とは言え、一人の喧嘩友達を
半殺しにしたという罪悪感から、
それからは一切喧嘩をしなくなった。


だが時折…喧嘩を仕掛けてくる奴が居た。


そんな時、相手を殴る事を想像するだけで
心の内から、喧嘩したい、という欲望が
沸き起こるのを感じた事が多々あった。


その度に自分の気持ちを押し殺して、
喧嘩をしない様に徹底してきたのだ。


…それが小学生で終われば良かった。
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大好きな君の傍で ©著者:陽

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