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2章:〜憑依〜
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しかし飛び上がって踏み付けなければ
ボタン一つ押せないのはなかなか厳しい。
ストラップの体を動かすのには何故か
とんでもなく体力を使うのだ。
…やるっきゃねーだろ、俺。
「返事遅れてごめん。俺は大丈夫!」
…メール送信…っと。
たった1行のメールに10分掛かった。
1分経ったか経たないかの頃。
「先輩っ
よかったぁ
返事来たぁ
」
気合いを入れて携帯を踏む。
「心配させちまったな。
もう大丈夫だから気にすんな」
高速返信。
「気にします
どこの病院ですか
」
…言ったら来そうだよな…
「事故で顔がグチャグチャなんだ。
誰にも見せたくねーからさ…」
超高速返信。
「そんなん気にしないです
お見舞いに行きたいから教えて下さい
」
…参ったな…どう返せば諦める?
…いっその事、突き放しちまうか…?
「俺みてーな奴気にすんなって」
5分後に返信。
「…あたしの事…ウザいですか…?」
…予想外だ…
「そんな事ないよ。でも今会えないし…」
また超高速返信。
「会えなくても…………
あたし…先輩の事好きなんです」
骸骨のストラップは、携帯の画面から
目を離せなかった。
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大好きな君の傍で ©著者:陽
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