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1章:犬のタマ
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1章:犬のタマ
〜ペットショップ〜
あるペットショップで売られている犬達の中に生まれて間もない一匹の子犬がいた。
その子犬は親の顔も知らず自分が何故ここにいるのか何も解らず、ただプルプルと震えていた。
毎日毎日、小さなケースに入れられた自分を色々な人が覗いてくる。小さな子犬は恐がっていた。
ある日いつものように子犬が震えているとケースの外に小さな女の子が立っていた。
女の子「パパ!この子犬にする!可愛い♪」
小さな女の子がそう言うと生まれたばかりの子犬は店員に抱き抱えられその家族に買われていった。
とても大きな家。大きな庭。そこに子犬は住む事になった。
その家族は子犬にタマという名前を付けた。
最初は恐がっていたタマも家族の愛情に徐々に恐怖から解放されていった。
自分の家族であり自分は家族なんだと…タマはそう想うようになっていた。
いや…想っていた。
幸せな時は過ぎ…
タマが二歳になって間もなくして、ある事件が起きた…
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犬のタマ ©著者:緋色
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