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2章:〜小学校〜
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向かいの家にレオンが居なくなってから
ずいぶん年月が経った気がする。
あれ以来、清次さんや徳江さんに会っても
レオンの事がどうしても聞けなかった。
死んだ、の一言を聞くのが怖かったから。
帰って来ると信じてはいるものの、
僕の記憶では確か、僕より十年は早く
生まれ落ちているから…半分諦めていた。
真っすぐ家に帰るのもつまらないので
近場の駄菓子屋を覗いていた。
「あっ、健!」
「…悟君」
今度は周りを気にする事も無く
悟は僕に駆け寄って来た。
「最後の日まで結局言えなかった…。
無視したりして、本当にごめん」
悟は深々と頭を下げた。
「仕方ないよ、大介君怖いもんね。
僕は気にしてないから平気だよ」
いつもの様に、笑顔でそう答えた。
…はずだった。
「健…泣いてるじゃん…」
「…え?……あ」
言われた通り、僕の頬には涙が流れていた。
飼育小屋の前とは違う、涙だった。
「気にしてないなんて嘘だ。
何も感じないなら、泣くもんか」
悟は何故か少し嬉しそうに言った。
「自分でも…分からないんだ」
「やっぱ変なやつ!でも、嫌いじゃない」
悟は僕の手を握ると、ニコッと笑った。
「中学、一緒だよな!よろしく!」
三度振り返りながら走り去っていった。
何で…何で僕なんかに構うの?
考えても考えても…
答えは見出だせなかった。
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13年間 ©著者:陽
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