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2章:〜小学校〜
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半年も経つとクラス全員と話す仲になり
それなりにうまく生きていた。
僕はお昼休憩後の余った時間に
屋上へ出て空を眺めるのが好きだった。
わざわざ人間と関わる必要もない。
僕は一人の時が一番幸せなんだ。
「まだ心を閉ざしてるんだね」
甲高くて、とても小さな声がした。
気のせいだと思い、無視して雲を見つめる。
「健君、フェンスを見てごらん」
また、小さな声が聞こえた。
不審に思ったが、その声の言う通りに
屋上を囲むフェンスを見上げた。
一羽の雀が止まっていた。
「こんにちは。卒園式以来だね」
「…君が…喋ってるの…?」
僕は生まれて初めて、恐怖を覚えた。
今まで誰に何をされようとも
一度だって怖いと思った事が無い。
それを客観的に見て、あたかも自分は
全く関係の無い人間かのように
毅然として受け止める。
あの、いじめもそうだ。
「健君は忘れちゃったのかな」
こちらの恐怖感など知る由も無い雀は
どうやら今から説教じみた事を話す模様。
この信じ難い状況にも慣れて来たので
僕は思い切って、気になる事を尋ねた。
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13年間 ©著者:陽
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