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9章:新店舗開店 (4/9)


 新店舗開店の準備に忙しない日々が続いていた 川田さんの運転で僕は助手席に乗り、新店の備品などを買いに行った 社長からとにかく出費は抑えろと言われ、100均をメインに買い物をしていた

当然[T]は佐山さんが早めに出勤してきて一人で切り盛りをしていた


「いやー村上君 [T]にいるよりもこっちの方がなんか楽でええなあ」


内心ほとんどいないじゃないかという気持ちもあったがやはり川田さんは憎めないキャラなのだ


「時間かけて買い物しようや」


川田さんは上機嫌で確かに買い物もしたのだが、途中途中にあるパチンコ屋を見つけては店内をブラブラしていた

僕と川田さんは早番なので夕方6時までの勤務だった 5時45分くらいに荷物を抱え[T]に戻る


「お疲れさーん」


あの日以来、佐山さんは川田さんに頭が上がらない状態になっていた 佐山さんは僕が初めて会った当初の‘堅物’という印象はなくなり、川田さんや僕とくだらない話なんかもするようになっていた


「佐山君、大変やで これ予想外に大変やわ なんか自分[T]に残れてうらやましいわ! なあ! 村上君!」


佐山さんの‘芝居’とも言えるトークは衰えることをしらない


以前に比べると[T]の空気も幾分柔らかくなったような気がしていた

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僕が風俗店のオーナーになるまでの日々 ©著者:cvbrkk

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