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9章:新店舗開店 (9/9)


「村上君! もうな、社長も佐山も信用したらあかんで! あいつらグルや! もうあかん! あかんでえ!」


佐山さんは逆上していた おそらく社長に散々言われたのだろう 僕は返す言葉がなかった 正論は社長であり佐山さんなのである

考えた

確かに社長が激怒する気持ちもわかる しかし、女の子達がどちらの店で働きたいかという問いには川田さんであった おそらく、見えないところでワイロ的な部分はあったにしろ、結果的には川田さんを選んだ 最終的に社長の独断になったものの、もしそれがなかったら、本当に女の子達の意見のみで分けたとしたなら、[T]は在籍ゼロの言わば《空箱》になっていたはずだろう

ただ、やはり邪道は消えてしまうということなのか

わからなかった

結果が全てではないのか


「村上君、こうなったらやなあ、[S]で数字上げたろうや [T]よりも比べ物にならん数字上げたら“あいつら”も何も言えんようになるやろ!」


どれだけ足掻こうと、どれだけもがこうとも、何も変わらない


社長が作ったシナリオは決して狂わすことは出来ないんだと、川田さんが迎える結末を目の当たりにして、僕は再確認をする―


ギラギラと照りつける太陽が体まで溶かしてしまいそうな7月、[S]はオープンの日を迎えた―


第八章 〜新店舗開店〜[完]

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僕が風俗店のオーナーになるまでの日々 ©著者:cvbrkk

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