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3章:懐かしい者 (6/12)

今はとにかくノブさんを探さなきゃ…
でも…作業場は既に火の海と化している。
下手に近付けば俺の命も危うい。


親父「海っ!あの瓦礫の所だっ!」


親父が指す崩れた木材の下…
そこには足を瓦礫に挟まれて倒れている
ノブさんの姿が確認できた。


海「ノブさんっ!大丈夫ですか!?」


…気を失っているのか、ノブさんは
ぴくりとも反応しなかった。

とにかく外に連れ出すんだ…
辺りを見ずに突っ走った代償は大きかった。

ノブさんに辿り着く一歩手前で
俺は機械用の潤滑油が入ったタンクを
蹴り倒してしまった。

ノブさんの目前に炎の壁が立ち塞がった。


親父「落ち着けっ!まだどうにかなる!」


自分の愚かさに呆然と立ち尽くす俺の体を
ひょい、と抱き抱えると、そのまま
炎の壁に突っ込んだ。


親父「海っ!目ェ閉じて息止めとけっ!」


言われるがままにする。
親父と俺の体は瞬く間に燃え始めた。

…熱い…っ…
俺…死ぬのか…?
助けるどころじゃない…!
お袋…茜…陸人……親父…


親父「…いいか、よく聞けよ」


海「………?」


親父「俺はもう限界らしい。
本来死人が生きてる人間に関わる事自体
やっちゃいけねぇんだ。
その報い…ってヤツだな…
何一つ父親らしい事出来なくて悪かった」


海「…親父…?……炎が…」


俺を包んでいた炎が親父に燃え移った。
それどころか俺の炎はどんどん消えていく。

それと同時に…親父の体も消えていく。


海「…親父っ!!!」
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あたたかいもの ©著者:陽

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