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16章:お化け屋敷 (1/1)

16章:お化け屋敷

また、A先生のお話です。

「あそこは、お化け屋敷でした。」

口腔外科を離れ、一般歯科医院に勤めた、短い期間のことを話してくれます。

信じられないことですが、A先生の携帯電話が、盗み見られたどころか、控え室まで、CCDカメラで、覗かれていたと言うことです。

「証拠を押さえた訳ではありません。」

苦笑いをしていますが、不快感を、努めて隠しているようです。

また、その一般歯科医院では、助手や衛生士の方が、しょっちゅう、レントゲン室に消え、電話をかけていたそうです。

「今にしてみると、経営者に電話していたのでしょう。」

要は、幹部でない、雇われドクターの、あら探しをし、それを逐一、経営者に密告していたそうです。

100の治療を完璧にしても、些末な不手際を、限りなく誇張されては、堪ったものではありません。

その上、100の完璧な治療は、決して、経営者に報告されることがないのです。

「イアーゴーとキャシオーの区別もつかないのでしょう。」

A先生は、シェィクスピアの「オセロー」に例えました。

ムーア人の将軍オセローは、卑劣なイアーゴーの密告を信じ、妻のデズデモーナを殺し、キャシオーを追放します。

妻とキャシオーが、密通していると言う、下劣なイアーゴーの密告を、信用して破滅し、自害するのです。

A先生は、自分をキャシオー、卑劣な助手や衛生士をイアーゴーに例えた訳です。

経営者なら、そういった卑劣な方を、叱ることもできるでしょう。

しかし、雇われドクターは、そうは行かない。

そこに付け込まれた訳です。

そこでは私は、

「虎の威を借る狐」

に加え、

「糞味噌混同」

と言う、日本の諺をA先生に教えました。

後者は少し下品で、シェィクスピアを引用したA先生に教えるには、気が引けたのですが、

「まさに、あの方々、糞ですね。」

お酒が大分入っていたA先生は、下品な諺を、気に入ってしまったようです。
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新・リバイアサン ©著者:Pink Pussy

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